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有限会社 フォンゾ
愛媛県大洲市菅田町 2024年9月竣工
構造規模:鉄骨造平屋建、延床面積174.12㎡
用途 :倉庫(一部事務所、ショールーム)
撮影 :吉田真也(ドット グラフィック)





本計画は、高速道路のインターチェンジ(大洲冨士)に隣接し、走行中のドライバーからの視認性に優れた敷地に建てられた、電動自転車とバイク用品を扱う企業の店舗兼倉庫である。単なる販売拠点にとどまらず、ブランドの理念や世界観を建築で体現することが求められた。
エコロジーと建築の融合
電動自転車という環境配慮型モビリティを取り扱う施設にふさわしく、建築もまたサステナブルな姿勢を明快に表現している。主構造を鉄骨造としながら、外部には温かみのある木材を用いた縁側空間を挿入。さらに、舗装面に対して対比的に植栽を配置することで、硬質な都市環境の中に柔らかな風景を創出している。
この縁側は単なる装飾的な演出に留まらず、外気を取り込む半屋外の過渡領域として、訪れる顧客にとっての「居場所」としても機能する。
視認性と印象を高めるデザイン
本施設のもう一つの特徴は、その視認性の高さにある。建物正面には企業ロゴを立体的に配し、アイコニックな電動バイクを屋根上にディスプレイ。移動中の車両からも容易に目に留まる計画とした。ファサードには照明計画を施し、昼夜を問わず立体感と存在感を醸成。特に夜間においては、ロゴや構造体が陰影によって浮かび上がり、建築そのものがサインの役割を果たす。
ブランドの世界観を体現する建築
この建物は、単なる「箱」ではない。企業の価値観を視覚化し、ユーザーとの最初の接点となる建築である。移動という日常の中でふと目に留まり、記憶に残る。そんな「風景の一部としての建築」がここにある。
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